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札幌や石狩でお墓を探す方に メリット・デメリットは?お墓じまいの進め方

「お墓の面倒をみてくれる子どもや孫がいいない」

 

「子どもや孫にお墓の維持のことで負担をかけたくない」

 

「子どもは遠くに住んでいるので墓守りを頼めない」

 

札幌・石狩エリアでも、そういった理由でお墓じまいを検討する人が増えています。

 

先祖のお墓を解体・撤去して更地にし、その使用権を墓地の管理者に返還する墓じまい。

この記事ではそんなお墓じまいの注意点や、一般的な進め方について説明します。

この記事はこんな方におすすめ!

●札幌や石狩エリアでお墓じまいを考えている方

 

●お墓の承継者がいないので悩んでいる方

 

●子どもや孫にお墓の維持のことで負担をかけたくない方

 

●子どもが遠くに住んでいるので墓守りを頼めない方

 

お墓じまいとは?

お墓じまいは増加傾向、その理由とは?

お墓じまい(墓じまい)とは、元のお墓を解体・撤去して更地にし、その使用権を墓地の管理者に返還することです。

また、必然的に遺骨も他の場所に移すことになるため、お骨を移動する「改葬」の手続きも合わせて行うことになります。

厚生労働省の『衛生行政報告例』によると墓じまいを含む改葬件数は、2000年には66,643万件、2009年は72,050件、2018年は115,384件と、10年間で約1.6倍まで増えています。

 

「お墓を承継する子どもがいない」、「墓守りを頼める子どもがいない」、(家族のあり方の変化)「お墓が今の住まいから遠いのでなかなかお墓参りができなくなってしまった」(社会移動が活発になった)といった理由から、自分たちの代でお墓じまいを選択するケースが目立つようになってきています。

 

お墓じまいのよくあるケース

お墓じまいのよくあるケースを紹介します。

 

【お墓がある土地と縁が薄くなってケース】

親世代や自分達が、田舎から出て数十年。これまでは帰省を兼ねてお墓参りに行っていたけれど、年とともに段々しんどくなってきたし、子どもや孫にとっては縁も愛着もない土地だから墓じまいを決意。

新しいお墓は、今の住まいの近くに改葬したので、まめにお墓参りができるようになりました。

 

【子どもが女の子だけで、全員が嫁入りをしてしまったケース】

子どもは女の子が2人いますが、2人とも嫁入りをしてしまったので夫婦で暮らしています。

子どもたちに私たちや先祖のお墓の管理の負担をかけたくないので、先祖代々のお墓は墓じまいをし、永代供養つきのお墓に納骨することにしました。

いずれは私たち夫婦もその永代供養付きのお墓に入る予定です。

 

【単身者の子どもを持つ親のケース】

家族は夫婦と単身者の息子が1人。息子は今後所帯を持つつもりはないようです。

息子の後のお墓の承継者がいないこともあり、息子と相談の上永代供養墓の購入を決めました。

息子は仕事が忙しくお墓の管理まで手が回らないと思ったので、あらかじめ先祖のお墓は墓じまいし、私たちも入る予定の永代供養墓に納骨しています。

 

 

お墓じまいをしないとどうなる?

お墓の継承者や墓守りをする縁故者がいない場合、そのお墓は無縁墓として扱われることになります。放置されたままで墓地管理上問題があると判断された場合など、無縁墓は撤去され遺骨は合祀墓に納められることになります。

そのため、先祖や自分の遺骨をきちんと供養するためにも、元気なうちにお墓じまいについて考えておく必要があります。

 

お墓じまいにかかる費用

お墓じまいをする際には、元のお墓を撤去する費用と、改葬先に新たにお墓を建立する費用とさらに永代使用料がかかります。

 

気になる費用の概算はこちちらです

◆お墓を撤去するときの費用

全国平均では1㎡あたり10万円が相場と言われますが、道内のお墓は比較的面積が大きいこともあり、石狩・札幌エリアでは1㎡あたり6~8万円ほどになる場合が多いようです。

 

また、寺院墓地から遺骨を取り出す場合はそれとは別に3〜5万円程度のお布施を支払うのが一般的です。

 

◆新しいお墓に改葬するときの費用

新しいお墓に遺骨を移す場合、どのような形態で納骨するかによって費用が異なります。

下記はその目安です。

・一般墓 約150万〜300万円前後

・集合墓 約20万円〜50万円前後

・樹木葬 約30万〜70万円前後

・合葬墓 約5万~20万円前後

・納骨堂 約30万〜100万円前後

・海上散骨 約10万円〜30万円程度

 

永代供養を希望する場合、上記に加えて永代供養料がかかる場合があります。

申し込む前にその辺りの費用も確認しておきましょう。

※最初からお墓の費用に永代供養料が含まれている場合もあります。

 

お墓じまいのメリット・デメリット

お墓じまいを検討している方は、実際にどのようなメリット・デメリットがあるのか把握した上で検討するようにしましょう。

 

お墓じまいのメリット

 ●管理費等のお墓に関する出費が抑えられる

 ●子孫への負担を解消できる

 ●改葬先が永代供養であれば、継承者がいなくても永続的に供養してもらえる

 ●改葬先にアクセスの良い場所を選ぶことで、お参りしやすくなる

 

▶︎お墓じまいをした後、永代供養墓などに改葬することでお墓の定期的な供養と日常の管理をお寺や霊園にお任せできます。 お墓じまいはお墓の継承者がいない方や、子どもが遠方にいる方は大きなメリットがあります。

 

 

お墓じまいのデメリット・注意点

 ●お墓の撤去費用だけでなく、建立費用や永代使用料がかかる

 ●手続きが煩雑(次章参考)

 ●改葬先(お骨の引っ越し先)を決める必要がある

 ●親族間のトラブルになる場合がある

 ●元々の埋葬先とトラブルになる場合がある

 

▶︎お墓じまいから改葬を行う場合、手間や費用が元のお墓と改葬先双方でかかります。お墓じまいはじっくりと腰を落ち着けて取り組むようにしましょう。

 

 

【お墓じまいのやり方】具体的にどんなことをする?

具体的なお墓じまいの流れについて説明します。

 

①親族などの承諾を得る

墓じまいをすると決めたら、事前に親族全員と話をして同意を得るようにしましょう。

お墓に対する価値観が多様化する現在でも、「お墓は代々受け継いでいくものだ」という考えを持つ人も少なくありません。親族の同意を得ないまま勝手に墓じまいの手続きを進めてしまうと、後々大きなトラブルを引き起こす可能性も。

まずは親族との話し合いの場を設けておくと、後々トラブルを回避することができます。

 

②元のお墓の管理者に墓じまいの意思を伝える

お墓じまいをすると決めたら、まずはもともと遺骨を埋葬していた墓地・霊園の管理者に墓じまいをしたい旨を伝えます。

また、その際には「埋葬証明書」を発行してもらう必要があります。

 

 

 

③遺骨の受け入れ先のお墓を探す

次に、遺骨の受け入れ先を探します。

受け入れ先は永代供養ができる墓地・霊園の一般墓や樹木葬、納骨堂などが一般的です。

 

※遺骨の受け入れ先(改葬先)によっては、受け入れ証明書が必要な場合があります。あらかじめ改葬先に確認をしておくとよいでしょう。

 

④施工を行う石材店を探す

改葬先で新たにお墓を建てる場合は、施工を行う石材店を選定します。

石材店が決まったら打ち合わせをして、どのようなお墓にするか決めていきましょう。

なお、墓地・霊園によっては施工できる石材店が決まっている場合があります。

どの石材店に依頼するのかは霊園の管理者に確認しておきましょう。

 

※石材店について

公営墓地は原則自由に石材店を選ぶことが可能ですが、民営墓地と寺院墓地には指定石材店制度があります。

 

⑤行政手続きを行う

改葬許可申請書サンプル
改葬許可申請書サンプル

墓じまいを行う際には、「埋葬証明書」「受入証明書」の発行、「改葬許可申請書」の提出、「改葬許可証」の受け取りといった行政手続きを行います。

 

・「埋葬証明書」…元のお墓の管理者から発行されます。

 

・「受入証明書」…改葬先から発行してもらいます。

 

・「改葬許可申請書」…すでに入手した「埋葬証明書」、「受入証明書」とあわせて現在のお墓がある市区町村に提出します。

※改葬許可申請書は、自治体の窓口で直接受け取る方法の他にも、郵送してもらう方法や、ウェブサイトなどからダウンロードすることが可能な場合もあります。

 

・「改葬許可証」…「改葬許可申請書」が受理されると、「改葬許可証」が発行されます。

この改葬許可書を発行してもらうことでやっとお墓じまいの工事が可能になります。改葬許可証は、元の埋葬先から遺骨を取り出す時や、遺骨が納骨されているお墓の解体・撤去工事を石材店に依頼するときに必要となります。

 

④お墓から遺骨を取り出す

改葬許可証を入手したら、お墓の中に入っている遺骨を取り出すことができます。この際、お墓のある施設によっては、お墓に宿る魂をお坊さんに抜いてもらう「閉眼供養」を行います。閉眼供養は、住職に読経をしてもらう儀式で、地域によっては「魂抜き」などと呼ばれる場合もあります。

 

なお、閉眼供養の際には、お布施が必要になるので注意しましょう。

 

閉眼供養が終わったらお墓から遺骨を取り出します。

 

遺骨の取り出しは、⑤で解体を依頼する石材店にセットでお願いするのが一般的です。

 

遺骨を取り出したら、ひとまず自宅や納骨堂などで安置する場合もありますし、お寺や石材店に預かってもらう場合もあります。

 

⑤古いお墓を解体し更地に戻す

古いお墓を解体して更地に戻します。

 

墓石の解体や区画を更地にする作業には特別な重機が必要になるので石材店に依頼しするのが一般的です。

 

墓地によっては出入りできる石材店が決まっている場合があるので、どの石材店に依頼するかは墓地の管理者に確認しておきましょう。

 

⑥遺骨を別の場所に納骨する

別の墓地・霊園に改葬する場合、古いお墓から取り出して安置した遺骨を別の場所に埋葬・納骨します。

改葬先は永代供養墓、合葬墓、樹木葬、散骨など多様な選択肢があります。

 

また、近年では自宅や実家に保管しておく手元供養や、海上散骨といった方法もあります。

 

まとめ

墓じまいは先々のお墓の心配事が解消されるので、お墓の継承者にお悩みの方はぜひご検討してみてはいかがでしょうか。

三愛では、併設している行政書士事務所を通じてお手続きをサポートさせていただいております。

札幌・石狩エリアでお墓じまいを考えいる方はぜひお問い合わせください!